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家づくりにおける床材・壁材・屋根材の種類と選び方

家づくりにおける床材・壁材・屋根材の種類と選び方

家づくりにおける床材・壁材・屋根材の種類と選び方

家の基本となる床材や壁材、屋根材選びは、住まいの快適性や機能性を大きく左右する要素です。家づくりを進めるにあたっては、それぞれの建材の種類やメリット・デメリットを正しく理解し、自分たちに合ったものを選ぶ必要があります。

この記事では、床材・壁材・屋根材の種類と選ぶにあたってのポイントを詳しく解説します。

床材の種類と選び方

足元を支える床材をどうするかは、住み心地に直結します。どのような種類があり、どのような基準で選ぶのがよいのか順番に見ていきましょう。

床材の主な種類と特徴

種類 主な特徴
無垢フローリング ・天然木から作られるフローリング

・裸足で歩いたときの肌触りや質感の良さが魅力

・断熱性や調湿機能に優れ、年中快適な環境を維持できる

・水や汚れ、傷に弱いため、保護用の塗料やオイルを塗布する必要がある

・湿度によって収縮し、反りや隙間が生まれやすい

複合フローリング ・合板や集成材の表面に化粧材を組み合わせたフローリング

・リーズナブルでカラーやデザインが豊富

・無垢フローリングに比べて品質が安定している

・安価なものになると質感があまりよくない

タイル ・陶磁器から作られる床材

・汚れや水に強い

・デザイン性に優れ、自然素材の重厚な質感がある

・表面が冷たくなりやすい

・衝撃が加わると割れることがある

クッションフロア ・塩化ビニルでできたシート状の床材

・比較的リーズナブルで施工しやすい

・防水性やクッション性に優れる

・安っぽく見える場合がある

・傷やへこみ、変色が生じやすい

フロアタイル ・塩化ビニルでできたタイル状の床材

・耐久性や耐水性に優れる

・クッションフロアに比べて費用が高め

・クッション性はそれほどない

カーペット ・表面が柔らかくクッション性に優れる

・遮音性や保温性が高い

・汚れがつきやすい

・お手入れが面倒

床材選びのポイント

上記のようにさまざまな種類がある床材は、次の2つのポイントを意識して選ぶのがおすすめです。

①部屋の用途に合わせて選ぶ

床材の種類によって、耐水性や耐久性、クッションの有無などが異なります。そのため、部屋の用途に合わせて選ぶとよいでしょう。部屋ごとに適した床材の一例を挙げると次のとおりです。

 

部屋 適している床材の例
水回り 耐水性のあるもの

→クッションフロア、フロアタイル、タイルなど

リビング 裸足で歩いても質感がよく、掃除がしやすいもの

→無垢フローリング、複合フローリングなど

寝室 暖かくクッション性に優れるもの

→無垢フローリング、カーペットなど

玄関 汚れがつきにくく掃除がしやすいもの

→タイルなど

②予算に合わせて選ぶ

予算も床材選びにおける大切なポイントです。フローリングで仕上げるのであれば、無垢フローリングよりも複合フローリングのほうがリーズナブルでしょう。

 

費用をかけたくないなら、クッションフロアもおすすめです。ただし、クッションフロアは見た目が安っぽくなる場合もあるため、汚れがつきやすいトイレや洗面所周りに限るなど、使う場所を限定したほうがよいかもしれません。

 

壁材の種類と選び方

続いて、壁材の主な種類と選び方についてです。前半は外壁材、後半は室内の壁材について紹介します。

外壁材の主な種類と特徴

種類 主な特徴
窯業系サイディング ・日本の住宅で最も多く使われている板材

・板状のサイディングボードを張り合わせて施工する

・比較的リーズナブルに施工できる

・デザインやカラーのバリエーションが豊富

・定期的に表面の塗料を塗り替える必要がある

ガルバリウム鋼板 ・表面をメッキ加工することでサビに強くした金属製の外壁材

・軽量で施工しやすい

・モダンでスタイリッシュな外観になる

タイル ・陶磁器でできた外壁材

・耐久性や耐水性が非常に優れる

・メンテナンスの手間がほぼかからない

・重厚感や高級感の外観になる

・初期費用が高くなりやすい

モルタル ・セメントを主原料にした塗り壁材

・継ぎ目がなくスッキリとした見た目が特徴

・職人が手作業で塗るので、味わい深い独自性の高い外観になる

・表面にひび割れが生じやすい

漆喰 ・水酸化カルシウムを主成分とする塗り壁材

・継ぎ目がなくスッキリとした見た目が特徴

・職人が手作業で塗るので、味わい深い独自性の高い外観になる

・ヨーロッパ風の外観との相性もよい

ALCパネル ・軽量気泡コンクリートから作られる外壁材

・軽量で耐久性が高い

・耐震性、断熱性、防音性に優れる

・防水性が低いので防水加工や表面塗装が必須

・初期費用が高くなりやすい

外壁材選びのポイント

外壁材を選ぶ際にポイントとなるのが、初期費用、耐久性、デザインの3点です。

種類 初期費用 耐久性 デザイン
窯業系サイディング 比較的安価 あまり高くない 種類が豊富
ガルバリウム鋼板 安価 比較的高い スタイリッシュ
タイル 高価 非常に高い 重厚感がある
モルタル 比較的安価 あまり高くない 独自性がある
漆喰 比較的高価 非常に高い 独自性がある
ALCパネル 比較的高価 比較的高い 種類が豊富

 

一般的な窯業系サイディングは初期費用を抑えやすい反面、10〜15年に1回程度、外壁塗装を行う必要があります。塗料の種類や施工面積によっては100万円単位で費用がかかるでしょう。

 

一方、例えばタイルは初期費用こそ高いものの、外壁塗装が不要でメンテナンス費用がほとんどかかりません。長期的な視点で考えた場合、窯業系サイディングより経済的といえます。

 

このように、外壁材は初期費用、耐久性、デザインのバランスを考慮して選ぶことが大切です。

内壁材の主な種類と特徴

種類 主な特徴
ビニールクロス ・ポリ塩化ビニルでできた最も一般的な壁紙

・デザインが豊富でリーズナブル

・施工しやすい

クロス ・パルプを原料にした壁紙

・紙ならではの豊かな風合いが特徴

・ビニールクロスに比べて高価

織物(布)クロス ・布で作られた壁紙

・通気性や調湿性に優れる

・布の風合いや重厚感を演出できる

・ビニールクロスに比べて高価

漆喰 ・手塗りならではの質感が特徴

・抗菌・抗ウイルス性が期待できる

・調湿性、防カビ性なども期待できる

・施工費用が高くなりやすい

珪藻土 ・植物プランクトンの化石を原料とする壁材

・吸湿性や断熱性に優れる

・自然素材のためアレルギーの心配がない

・施工費用が高くなりやすい

タイル ・耐久性や耐水性に優れる

・水回りでも使いやすい

・表面が冷たくなりやすい

羽目板 ・木材を板状に加工した内壁材

・温かみのある木の質感を感じられる

・空間のアクセントとして効果的

・比較的高価

内壁材選びのポイント

内壁材を選ぶにあたって意識したいポイントは、初期費用、機能性、デザインの3点です。

種類 初期費用 機能性 デザイン
ビニールクロス 安価 製品による 種類が豊富
クロス 比較的高価 製品による 質感がよい
織物(布)クロス 比較的高価 通気性、調湿性 質感がよい
漆喰 高価 調湿性、脱臭性 独自性がある
珪藻土 高価 調湿性、脱臭性 独自性がある
タイル 比較的高価 耐水性 種類が豊富
羽目板 高価 木の香り 質感がよい

 

ビニールクロスはリーズナブルでさまざまな場所に利用できますが、剥がれが気になりやすいことや、人体に有害な物質を含んでいてシックハウス症候群の原因になり得ることなどがネックです。

 

自然素材の漆喰、珪藻土、タイルなどは有害物質が含まれていないため、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心して使えます。

 

屋根材の主な種類と選び方

最後に、屋根材の主な種類と選び方についても見ていきましょう。

屋根材の主な種類と特徴

種類 主な特徴
化粧スレート ・セメントを主原料とする板状の屋根材

・比較的リーズナブル

・デザイン性が高い

天然スレート ・自然の岩石などを加工して作る板状の屋根材

・質感が美しい

・耐久性が高い

・初期費用が高くなりやすい

ガルバリウム鋼板 ・人気の金属屋根のなかでも特に支持される屋根材

・軽量で耐震性に優れる

・水やサビに比較的強い

・コストパフォーマンスが高い

トタン ・軽量で耐震性が高い

・リーズナブルに施工できる

・錆びやすく、耐用年数が短い

・断熱性や防音性に劣る

粘土瓦 ・日本で古くから採用されてきた屋根材

・耐久性に優れる

・断熱性や防音性が高い

・デザイン性に優れる

・重いため、地震の揺れで落ちることがある

・初期費用が高くなりやすい

アスファルトシングル ・アスファルトを染み込ませたガラス繊維の素材の表面に砂粒を吹き付けた、シート状の屋根材

・軽量で耐震性が高い

・錆びにくい

・デザイン性が高い

・軽いので風に飛ばされやすい

・日本では施工できる会社が少ない

屋根材選びのポイント

屋根材を選ぶ際には、初期費用、耐久性、耐震性の3点で比較するのがおすすめです。特に、屋根は雨風や紫外線に常時さらされるため、耐久性が重要です。また、地震時に剥落して被害をもたらす恐れがあるので、重量が軽いものを選ぶと安心でしょう。

 

種類 初期費用 耐久性 耐震性
化粧スレート 安価 比較的高い 比較的高い
天然スレート 高価 高い あまり高くない
ガルバリウム鋼板 比較的安価 比較的高い 高い
トタン 安価 低い あまり高くない
粘土瓦 高価 非常に高い あまり高くない
アスファルトシングル 比較的安価 比較的高い 高い

 

まとめ

今回は、床材・壁材・屋根材の主な種類と選び方について紹介しました。いずれも住まいの機能性や快適性、安全性に大きく関わるものなので、予算も考慮しながら、自分たちの考えに合った素材を選ぶようにしましょう。

 

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