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在来工法とは?特徴・メリット・デメリットをわかりやすく解説

在来工法とは?特徴・メリット・デメリットをわかりやすく解説
木造住宅は他の工法の住宅よりも低い品質と見られるケースが少なくありません。
確かに素材だけを見るならば、強度も耐用年数も良くないようにも思えるでしょう。
しかし、品質は本当に低いのでしょうか。
この記事では木造住宅のポピュラーな工法、在来工法に焦点を当てて解説します。
在来工法について
在来工法は昔ながらの木造住宅の工法です。
構造は柱や梁などから作られます。
今では集成材を使ったり耐震性確保のための部品を使ったりしますが、基本的には昔ながらの建築工法です。
また、今の木造建築は物理的な品質確保だけでなく化学的な品質確保も行っています。
良い例が土台部分と柱の下の薬剤処理。シロアリなどの被害から構造部分を守ります。
在来工法のメリット・デメリット
次に、在来工法のメリットとデメリットを挙げてみましょう。
メリット
まずはメリットを取り上げます。
間取りの自由度が高い
在来工法のメリットは間取りの自由度が高い点です。
基本構造は柱や梁などで組み立てるので、間取りも自由に作れます。開口部も自由なので、開放的な空間作りにも有利です。
その点、パネルで組み立てる住宅は間取りに制限が発生する場合があります。開口部を大きくしたい場合であってもできないケースがあるのです。
ほとんどの住宅会社・工務店で対応可能
在来工法は最もポピュラーな工法です。
そのため、ほとんどの住宅会社や工務店で対応が可能です。
例えば、増築をする場合など、他の工法では同じ会社に相談しなければいけない場合が少なくありません。特に、鉄骨系の住宅ではノウハウを持っている工務店は限られることでしょう。
しかし、在来工法では業者が変わっても対応が可能。仮に建てた会社が倒産しても、別の会社で対応が可能なのです。
リフォームがしやすい
在来工法はリフォームがしやすいメリットがあります。
構造は基本的には柱や梁などですから、間取りの変更も容易です。また、素材が木なので、扱いやすいです。
その点、パネルで作る構造はパネルで全体の強度を維持するので、間取りの変更は簡単ではありません。また、鉄骨やコンクリートは木よりも加工が大変です。
デメリット
次にデメリットを挙げてみましょう。
工期がかかる
今の在来工法は工場での加工部分が増え、現場での作業量が減っています。しかし、他の工法と比較すると工期は掛かってしまいます。
例えば、プレハブ住宅のような工場でほとんどを作ってしまう住宅などは、1週間程度で作れるものもあります。しかし、在来工法は場合によっては3ヵ月以上かかる時も少なくありません。工期と比較すると、圧倒的にスピードが違うのです。
会社によって品質がバラつく
在来工法は多くの会社で対応が可能なのですが、全ての会社が同じ技術レベルとは言えません。
どうしても技術レベルにバラつきが出てしまい、その結果として品質にバラつきが出てしまうのです。
建てる家は法的にも問題は無く、居住性も快適…であったとしても、やはり腕前の違いを感じる場合は出てしまいます。
在来工法の住宅性能
在来工法は木材をメインに使っている住宅です。
そのため、スチールやコンクリートで作っている住宅に比べて品質が低いように思えるかも知れません。
それでは、本当に在来工法の住宅は品質が悪いのでしょうか。
法令・規格に準拠していれば問題なし
在来工法に限ったことではありませんが、住宅は法令や規格をクリアしていれば問題はありません。
住宅に関する法令は非常に細かく決まっていて、安全で快適に生活できるようにできているからです。
むしろ問題なのは現場での勝手な改造。ケースによっては手抜き工事もあり得るので危険なのです。
ちなみに、手抜き工事はスチールやコンクリートの住宅でもあり得ます。構造だけでは判断ができないのです。
耐震性について
耐震性に関しても木造住宅は低いように思えるかも知れません。素材の強度や特性などから考えても、不利のように見えてしまうことでしょう。
しかし、木造住宅は2000年に耐震基準が見直され、非常に高い耐震性となっています。
ところで、今の耐震実験は住宅を機械で文字通り揺らす方法があります。巨大なテーブルの上に家を建て、テーブルごと揺らすのです。
そして、その実験は在来工法の住宅でも行っています。それによって強度が実証されているのです。
防火性について
木材は火炎で燃えてしまいます。そのため、木造住宅も火に弱く、火災になると崩れてしまいます。
しかし、実際にはすぐには燃えません。木造であっても防火性は確保されているのです。
これは木材の燃え方に秘密があります。
木材に火が付くと確かに燃え始めますが、それは表層部を炭化させること。一旦炭化すると灰になり、強度が低下するまでは時間がかかり、崩れるまでは時間が掛かるのです。
ちなみに、軽量鉄骨の構造の場合は炎で温度が上がってしまうと、鉄骨部分の強度が落ちてしまって崩れるケースもあります。状態にもよりますが、防火性においては木造に軍配が上がるのです。
バリアフリー性について
在来工法の住宅はバリアフリー性にも優れます。
これは建物が加工しやすいためです。木造は柱と梁などで構造を作るため、壁なども変更が容易です。
例えば、古い住宅はバリアフリーへの対応は良くありませんでした。段差があり、手すりなども付いていません。
しかし、在来工法であれば改造は容易です。バリアフリーへの対応も比較的簡単なのです。
耐用年数について
住宅の耐用年数の実力値は環境条件などによって異なり、一概には言えません。
しかし、法定耐用年数は決まっており、それによって一応の価値が決まります。
ところで、木造住宅の法定耐用年数が軽量鉄骨の住宅よりも長いことをご存じでしょうか。木造住宅は22年、軽量鉄骨住宅は19年となっています。木だから耐用年数が短い…ということではないのです。
メンテナンスの重要性
住宅はメンテナンスが欠かせません。
しかし、メンテナンスは非常に重要です。
では、どれくらい重要なのでしょうか。
木材ならではのリスクを持つ
木造住宅は木の持つ弱点がそのままリスクとなります。
例えば、腐るリスク。条件が悪いと構造部材も腐り得ます。
また、シロアリ被害のリスク。腐った木はシロアリが好むため、食い荒らされる可能性が高まるのです。
メンテナンスは重要
木造住宅は腐るリスクやシロアリのリスクがあるのですが、当然ながら、これらのリスク回避の処置は取られています。
というのも、内部の構造部分の下には薬剤が塗られており、腐りやシロアリの害から守られているのです。
しかし、その薬効も何十年も持つとは限りません。薬効が切れるとそれらのリスクが高まります。
そこで必要なのがメンテナンスです。そのようなリスクから家を守る上で重要なのです。
購入の際にはアフターサービス体制を確認する
住宅会社の多くは家のアフターサービス体制を敷いています。例えば、築10年までは無償で点検する…といったイメージのサービスです。
しかし、アフターサービスは会社によって内容が異なります。そのため、住宅購入の際には確認が必要です。家を購入する際にはしっかりと確認をしましょう。
まとめ
在来工法について取り上げました。在来工法の木造住宅の特性や性能について把握できたことでしょう。
ともかくとして、木造住宅が高い品質であることが理解できたことと思います。
在来工法の家は他の構造よりも劣る訳ではありません。むしろ高性能な部分も多いです。プレハブを検討している人においても、選択肢に入れてみてはどうでしょうか。