Columnコラム
家のメンテナンス|必要箇所、費用相場、日常のケア方法を解説
家のメンテナンス|必要箇所、費用相場、日常のケア方法を解説
念願のマイホームを手に入れたのなら、少しでも長く住み続けたいものです。大切な家を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスと日頃からのお手入れが欠かせません。しかし、どこをどれくらいの頻度でメンテナンスすればいいのか、わからない人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、住宅におけるメンテナンスが必要な箇所と費用相場を一覧で解説します。日頃からやるべきことやメンテナンスすべきサインも紹介するので、家づくりを検討している人はぜひ参考にしてください。
住宅のメンテナンスが大切な理由とは?
家を建てたらメンテナンスが欠かせないと紹介しましたが、そもそもなぜお手入れすることが大切なのでしょうか。主な3つの理由を解説します。
長持ちさせられるから
家は築年数が経過するごとに、どんどん経年劣化していきます。何もせずに放置していると、劣化した部分から雨水や紫外線などの影響が広がっていき、劣化のスピードが早まってしまうでしょう。劣化した部分を定期的に補修し、家の保護機能を回復させてあげることで、マイホームの耐用年数が延びて長持ちさせられるのです。
放置するほど大きなコストがかかるから
傷は浅いうちに対処したほうが、結果的に影響が少なくて済みます。これは家についても同じこと。外壁の剥がれや基礎のひびなどの小さな傷を放置していると、そこから雨水などが侵入し、構造部の腐食や雨漏りによる内装の剥がれといった、より大きな被害につながってしまいます。
ときには外壁・屋根の張り替え、基礎補強など大がかりな工事が必要になり、莫大な費用負担が発生することも。定期的なメンテナンスにより傷が小さなうちに補修しておけば、長期的なコストを抑えられるでしょう。
家族の安全を守るために必要だから
家の劣化を長年放置して、屋根や柱などの構造部、床下の基礎に影響が及ぶと、建物自体の強度が落ちてしまう恐れがあります。新築当時は耐震基準を満たしていた建物でも、劣化によって強度が落ちれば、地震の揺れによって損壊してしまうかもしれません。定期的なメンテナンスで劣化した箇所を補修する行為は、家族の安全を守るためにも大切なのです。
メンテナンスが必要な箇所と費用相場一覧
マイホームを建てると、どのような場所をどれくらいの頻度でメンテナンスする必要があるのでしょうか。メンテナンスすべき主な箇所と頻度、費用相場を一覧で紹介します。
メンテナンス箇所 | 内容 | 頻度の目安 | 費用相場 |
外壁 | 塗装、シーリングの打ち替え | 10〜15年に1回
※外壁材や塗料の耐用年数により異なる |
80〜120万円程度
※使用する塗料のグレード、外壁面積によって異なる |
屋根 | 塗装 | 10〜15年に1回
※塗料の耐用年数により異なる |
80〜120万円程度
※使用する塗料のグレード、屋根面積によって異なる |
給湯器 | 設備交換 | 10〜15年に1回
※設置する給湯器の種類によって異なる |
10〜20万円程度
※設置する給湯器の種類によって異なる |
和室の畳 | 表替え | 10〜15年に1回 | 1畳あたり5,000〜1万5,000円程度 |
交換 | 20〜30年に1回 | 一畳あたり1〜3万円程度
※使用する畳の種類によって異なる |
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水回り | 設備交換 | 15〜20年に1回 | 交換する設備によって異なる |
フローリング | 張り替え | 10〜15年に1回
※使用する床材の種類によって異なる |
6畳1間で10〜50万円程度
※使用する床材の種類によって異なる |
給水・排水設備 | 交換 | 25〜30年に1回
※配管の素材によって異なる |
10〜数百万円程度
※配管の素材、交換する長さや箇所によって異なる |
上記でも、特に負担が大きいとされるのが外壁塗装・屋根塗装です。1回あたり100万円単位の費用がかかるうえ、標準的なサイディング外壁だと10〜15年間隔で実施する必要があります。
長期的なメンテナンス費用を抑えたい場合、外壁材をメンテナンス性の高いタイルにしたり、耐用年数の長い塗料を選んだりするのが有効です。ただし、こうした建材は初期費用が高くなるため注意しましょう。
家を長持ちさせるために日頃からやるべき3つのこと
家を長持ちさせるには、上で紹介した定期メンテナンスのほか、日頃から意識して行うべきことが3つあります。順番に見ていきましょう。
室内のこまめな掃除と換気
室内の掃除や換気をこまめに行うことは、住んでいる人にとってだけでなく、家にとっても大切です。水回りをはじめとする汚れやすい場所を掃除せずに放っておくと、設備本体や接する部分の床や壁の劣化が進んでしまいます。床や壁にこぼした水分や油分も建材の劣化につながるため、汚れがついたらすぐに拭き取ることが重要です。
また、木造住宅は湿気に弱いため、こまめに換気して湿気を溜めないようにするのもポイント。新築住宅では24時間換気システムが備わっているものの、夏場や雨の日など湿気の多い日は、意識的に外の風を入れて換気するようにしましょう。
雨どいや排水口の掃除
意外と忘れがちなのが、外壁についた雨どいやベランダの排水口の掃除です。これらの排水設備は、屋根やベランダに雨水が溜まらないようにするためのものであり、詰まっていると水漏れや構造部の劣化を引き起こす恐れがあります。外にあるため、普段から自然とホコリや砂が溜まるほか、秋から冬にかけては落ち葉によって一層詰まりやすくなるので注意が必要です。
詰まりを放置して、構造部や基礎の補強が必要になると大きなコストが発生します。室内の掃除と合わせ、雨どいや排水口も普段からきれいにしておきましょう。
目視で異常がないか点検する
室内と違って、建物の外側はなかなか清掃する機会がないかもしれません。それでも、普段から目視で点検しておくことをおすすめします。点検で押さえておくべき箇所は、外壁の塗装の剥がれ、コンクリート基礎のひび、外壁のカビやコケなどです。内装についても、傷や設備の異常がないかどうか、普段から気をつけておきましょう。
少しでも異常を感じたら、早めに専門業者へ相談するのがおすすめです。異常は早期に発見・対処するほど、スピーディかつ低価格で修理できます。
これを見つけたら要注意!至急メンテナンスが必要な3つのサイン
最後に、日頃の点検のなかで発見したら、至急メンテナンスを検討すべき3つのサインを紹介します。どれも住まいの快適性や強度に関わる恐れがあるため、発見したら早めにメンテナンスを実施しましょう。
外壁:触ると粉がつく・緑っぽい
外壁を手で触ると、指先に白い粉のようなものがつくことがあります。これは「チョーキング」といわれ、外壁に施した塗料が紫外線などの影響で分解された状態を表します。つまり、塗料による防水効果が切れてしまっているサインです。住宅の外壁で標準的に用いられるサイディングボードは防水性に乏しく、表面に塗料を塗ることで水を防いでいます。そのため、チョーキングを長期間放置していると、外壁材自体の劣化が進行して水漏れを起こす恐れがあります。
防水性能が失われた状態を放置した結果、外壁の表面にカビやコケが生えることも。表面が緑っぽく見えたら、すぐに外壁塗装を実施しましょう。
内装:変色している・カビが生えている
普段の生活で最も目にする機会の多い、壁や天井の内装。壁紙の変色や剥がれがあったり、表面にカビが生えていたりするようなら、できるだけ早めに専門業者に点検してもらうことをおすすめします。なぜなら、屋根や外壁の劣化によって、天井・壁の内部に水が漏れ出している恐れがあるからです。
外壁や屋根の劣化には気づかなくとも、内装の異常は比較的気づきやすいものです。漏れ出した水分で柱や梁が腐ってしまう前に、雨漏り対策を講じましょう。
床:床鳴りや沈みがある
これまで歩いていて何も音がしなかったのに、急に歩くとギシギシ音がするようになったり、床が沈むようになったりしたときは、シロアリの被害が発生している恐れがあります。床を支える基礎部分の木材がシロアリに食べられることで、床を支えられなくなり、床鳴りや沈みが起こっている可能性があるのです。
これらの現象は経年劣化によっても生じますが、どちらにしても床の強度に関わるため、早めに専門業者へ調査を依頼しましょう。
まとめ
大切な家を長持ちさせるには、日頃のお手入れと定期的なメンテナンスの実施が不可欠です。メンテナンス費用は決して安くはありませんが、放置すればするほど事態が深刻化し、費用負担がさらに重くなるリスクがあります。マイホームを購入する際は、先々のメンテナンス費用も資金計画に盛り込み、点検と補修を計画的に実施することが大切です。
兵庫県を中心に注文住宅を多く手がけるユピテルはうすは、土地・建物・お金すべてを包括的に考える住宅会社です。将来かかるメンテナンスコストもしっかり盛り込んだうえで、お客様が無理なく負担できる資金計画をご提案しています。費用を抑えつつ、長く住み続けられる家づくりをご希望なら、私たちユピテルはうすへお気軽にご相談ください。