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片流れ屋根とは?特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説

片流れ屋根とは?特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説

片流れ屋根とは?特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説

片流れ屋根とは、一方向に向かって勾配が付いた屋根形状のことです。見た目のスタイリッシュさから戸建て住宅で多く採用されています。

この記事では、片流れ屋根の特徴とメリット・デメリットをご紹介します。また、片流れ屋根でもデメリット対策をして快適に過ごす家づくりをするための注意点も見ていきましょう。

 

 

片流れ屋根とは?

片流れ屋根とは? イメージ

片流れ屋根は、一面のみの屋根で一方向に勾配が付いたシンプルな形状をしています。

南面を高くすることで、高いところに窓を設置して室内の日当たりを確保したり、北面を高くして太陽光パネルを広く設置したりと、家づくりにおいて様々な工夫ができる屋根形状でもあります。

そのため、最近では平屋・2階建て住宅に関係なく、多くの住宅に採用されているのです。

片流れ屋根では、屋根の勾配に変化をつけることもできます。

ただ、屋根勾配は、使用する屋根材の種類によって必要な勾配も決められています。

例えば、金属屋根なら1寸勾配以上、瓦屋根なら4寸勾配以上必要です。

使用したい屋根材と屋根の勾配が適切かを事前に確認しておくようにしましょう。

 

 

片流れ屋根のメリット

メリット・デメリット イメージ

片流れ屋根のメリットには以下の4つがあります。

  • モダンな外観が作れる
  • 屋根裏スペースを十分に取れる
  • 太陽光発電を多く設置できる
  • コストが安い

それぞれのメリットについてみていきましょう。

モダンな外観が作れる

片流れ屋根にすることで、おしゃれでモダンな外観を作ることができます。シンプルなデザインは若い世代にも人気です。

屋根勾配を小さくすれば、キューブ型の外観も実現できます。シンプルでモダンな家づくりをしたい方は、片流れ屋根がおすすめです。

屋根裏スペースを十分に取れる

片流れ屋根は、屋根と天井板の間に大きなスペースを作ることができます。その屋根裏スペースを小屋裏収納として有効活用も可能です。

収納スペースを十分に取れないという方は、片流れ屋根にして小屋裏収納を作りましょう。

太陽光発電を多く設置できる

片流れ屋根は大きな一面の屋根なので、大容量の太陽光発電設備を設置することが可能です。特に南向きの片流れ屋根なら、日照時間を長めに確保でき、太陽光発電の効率も良くなります。大容量の太陽光発電を搭載したい方にはおすすめです。

コストが安い

片流れ屋根はシンプルな構造なので、建築コストを安く抑えることも可能です。

屋根に接合部分もないので屋根板金なども必要ありません。

雨樋も一方向のみなので材料費を抑えられます。

新築時だけでなくメンテナンスやリフォームにかかるコストも割安です。

家に住み続ける上で必要になるランニングコストを安く抑えられるので、長期的なコストを考慮するなら片流れ屋根をおすすめします。

 

 

片流れ屋根のデメリット

続いて、片流れ屋根のデメリットについて見ていきましょう。

  • 屋根・外壁が劣化しやすい
  • 雨漏りのリスクがある
  • 屋根の換気性が弱い

3つのデメリットについて解説していきます。

屋根・外壁が劣化しやすい

片流れ屋根は一方向に勾配がついた屋根です。他の3方向には小さな軒しか付いていません。中には軒を全く出さないデザインもあります。

軒がないと、紫外線や雨風などの影響を外壁が直接受けることとなります。

そのため、外壁の劣化の進行が早いという点が片流れ屋根のデメリットです。

また、屋根が一方向にしか下りていないため、一般的な三角屋根と比較すると2倍以上の雨水が流れ落ちてきます。

雨水が流れる量が多いとその分屋根の劣化もしやすいです。

そのため、片流れ屋根は外壁・屋根のメンテナンスをこまめにしなければならない構造であるといえます。

雨漏りのリスクがある

片流れ屋根は、他の形状の屋根よりも雨漏りリスクが高い傾向にあります。これは、屋根のもっとも高い棟部分に屋根の裏側を伝った雨水が、建物内部に侵入しやすいためです。

また、雨樋が軒先側の1箇所しかなく、雨樋の負担が大きくて劣化が早まりやすいことも雨漏りリスクが高まる要因でもあります。

軒が全く出ていない家も、外壁・屋根が劣化しやすく雨漏りの原因にもなります。

シンプルでかっこいい形状の片流れ屋根ですが、雨漏りリスクがあることは覚えておきましょう。

屋根の換気性が弱い

片流れ屋根は、その形状から屋根裏の換気が他の屋根形状に比べて難しく、湿気がこもりやすいという点が挙げられます。

一般的に、屋根の換気は、軒先から棟に向かって空気が流れるように設計されています。切妻屋根や寄棟屋根の場合、軒先から棟までの距離は建物の幅の約半分なので、比較的スムーズに空気が流れ、湿気がこもりにくい構造となっています。

しかし、片流れ屋根は、軒先から棟までの距離が建物の幅と同じか、それ以上になることが多いです。そのため、空気を効率的に流すことが難しく、屋根裏に湿気がこもりやすい構造となっています。結果として木材の腐朽を早める原因となる可能性があります。

 

 

片流れ屋根でも快適な家にするには

片流れ屋根でも快適な家にするには イメージ

片流れ屋根でも快適な家にするためにも、以下の3つの対策を施しましょう。

  • 透湿ルーフィングを使う
  • 換気ができる構造にする
  • ケラバ(屋根のうち地面に対して傾いており、外壁から出っ張った部分のこと)に専用に水切りを付ける

透湿ルーフィングは、通常のルーフィングよりも強度があって破れにくいので雨漏り対策として十分な効果を発揮します。

また、湿気対策として換気棟や換気口を設置してできるだけ湿気を溜め込まないような構造にすることも重要です。

雨漏りのしやすいケラバ部分に専用の水切りを設置することで、雨漏り防止をするなどの対策も取りましょう。

 

 

まとめ

片流れ屋根は、スタイリッシュでモダンな外観を作りたい方におすすめの屋根形状です。

「コストを安く抑えたい」

「収納スペースを多く取りたい」

「太陽光をたくさんのせたい」

そんな希望ある方にも片流れ屋根は最適でしょう。

ただ、雨漏りのリスクが高かったり湿気対策が必要だったりといった注意点もあるため、デメリットも考慮した家づくりをすることが求められます。

家づくりのプロと相談しながら快適に過ごせる片流れ屋根の家を作りましょう。

0800-919-5517
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