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容積率とは?計算方法と注意点をわかりやすく解説

容積率とは?計算方法と注意点をわかりやすく解説

容積率とは?計算方法と注意点をわかりやすく解説

家は建築基準法や都市計画法などの様々な法律をクリアしなければ建築できません。また、その土地に建てられる家の面積の上限を示した「容積率」があり、この上限を下回った大きさの家にしなければなりません。

ここでは、容積率とは何か、詳しく解説していきます。

 

 

容積率とは?

容積率とは? イメージ

容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合を指しており、以下の計算式を使って算出されます。

延床面積(各階の床面積の合計)➗敷地面積×100

例えば、敷地面積が100m2で、容積率が80%の地域の場合、延床面積80m2までの大きさの家を建てることができます。

延床面積は、用途地域によってその限度が定められています。土地によって定められた容積率を超えて家を建てることはできません。

容積率の目的は?

容積率の目的には、以下の4つがあります。

  • 建物を密集させずに火災が起きた時に逃げ道を確保できるようにするため
  • 建物の間に適度な隙間を作って通風・日当たりを確保するため
  • 土地に対して適度な大きさの家を建てて景観を守るため
  • 電力消費や下水処理の遅れや交通渋滞を抑制して人口をコントロールするため

適度な大きさの家を建てて、快適で住みやすい街を形成するためにも容積率を守って家を建てることが重要です。

容積率と建ぺい率の違いは?

容積率の他に、家の大きさを制限する規定として「建ぺい率」があります。これは、敷地面積に対する建築面積の割合を示しています。

計算式は、以下の通りです。

建築面積(建物を真上から見た時の投影された範囲)➗敷地面積×100

建ぺい率は、建物が密集しすぎず適度な余白を確保するための規定で、こちらも用途地域によって限度がそれぞれ定められています。

容積率はどうやって調べるの?

容積率の調べ方は簡単です。

不動産会社が作っている土地情報に書かれているため、その情報を確認しましょう。

また、地方自治体の建築指導課に問い合わせすることで教えてもらうこともできます。

 

 

容積率における注意点

容積率における注意点

容積率における注意点として以下の2つを紹介します。

  • 容積率がオーバーすると家が建てられない
  • 前面道路の幅は容積率に影響する

それぞれの注意点について見ていきましょう。

容積率をオーバーすると家が建てられない

容積率は建築基準法で定められた規定です。そのため、容積率をオーバーすると建築許可が降りないため、家を建てることができません。

その土地の容積率を満たした大きさの家にするために、プラン変更をする必要があります。

前面道路の幅は容積率に影響する

容積率は、前面道路の幅が12m未満の場合、用途地域の区分に従って容積率の制限が課せられます。

前面道路の幅による容積率の計算方法は以下になります。

前面道路の幅×0.4×100=容積率 ※住居系用途地域の場合

前面道路の幅×0.6×100=容積率 ※近隣商業・準工業などの場合

例えば、前面道路が4mだと、容積率は160%となります。

もしこの土地の土地情報に「容積率200%」と記載がある場合、容積率の限度は小さい数値の方が採用されます。

自分が購入したい土地が前面道路に影響して容積率の数値が小さくなるかどうかが知りたい場合は、住宅会社に調べてもらうようにしましょう。

 

 

容積率の緩和措置

建築基準法のルールをもとに家づくりをしていると、延床面積に換算されないスペースを作ることもできます。

そのため、結果的に容積率が緩和されるケースがあります。

どのような場合だと容積率が緩和されるのか、見ていきましょう。

地下室

天井高が地盤面から1m以下の地下室だと、その住宅全体の床面積の3分の1までは、容積率を計算する際の延床面積に含まれません。

総2階建ての住宅なら、地下室の面積を丸々1フロア分、容積率の計算から除外できるのです。

ビルトインガレージ

ビルトインガレージとは、建物に組み込まれた駐車場のことです。建物全体の5分の1までは、容積率計算の際に述べ床面積に含まれません。

小屋裏収納

小屋裏収納は、直下の階の床面積の2分の1以内で、天井高さ1.4m以下までなら容積率計算の際の延床面積には算入されません。

ただし注意点があります。

それは、小屋裏の用途は収納に限られることです。寝室などの部屋としては使えず、自治体によっては固定階段をつけると床面積に算入しなければならない場合もあります。

事前に自治体の確認が必要です。

吹き抜け

吹き抜け部分は床がないため、床面積に算入されません。

居住空間が増えることはありませんが、吹き抜けを作ることで開放感のある空間を実現できます。

バルコニー

バルコニーの先から2mまでは床面積に算入されません。2mを超えるバルコニーの場合、床面積に算入されるため注意しましょう。

出窓

出窓も以下の条件を満たすことで床面積に算入されないため、容積率が緩和されます。

  • 室内側の下端が床面から30cm以上
  • 外壁面からの出が50cm未満
  • 室内側から見て2分の1以上が窓

上記を全て満たす必要があります。

ただし、上記を満たしていても、出窓の下に床までの収納があると床面積に含まれてしまうため、注意してください。

屋上・ペントハウス

屋上は床面積に含まれません。

また、屋上に出入りする階段から続くペントハウスは、建築面積の8分の1以内などの条件を満たせば容積率計算の際の面積に含まれることはありません。

 

 

まとめ

まとめ

容積率は、家を建てる際に必ず守るべき規定です。この規定を守らなければ、建築確認申請での建築許可が降りないため、家を建てることができません。

容積率は用途地域によっても異なるため、必ず土地情報などを確認して容積率をチェックしておくようにしましょう。

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