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SI住宅とは?特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説
SI住宅とは?特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説
新築の購入を検討していると新たに「SI住宅」という言葉を聞くこともあるのではないでしょうか。
SI住宅(スケルトン・インフィル住宅)をご存じですか?
ここでは、SI住宅とは何か、メリット・デメリットにはどのようなものがあるのかについて解説していきます。
SI住宅とは
SI住宅とは、構造(スケルトン)と内装(インフィル)を分離した工法のことです。SI住宅は、内装部分を自由に変更できるという特徴があり、ライフスタイルの変化に対応しやすいという特徴があります。
日本ではSI住宅という考え方はあまりありませんでしたが、2002年ごろから環境整備されて普及に向けて動き出しているところです。
SI住宅なら子供が生まれたり、両親の介護などによるライフスタイルの変化に合わせて間取りを変えやすいので、今の時代にぴったりの家として注目されています。
SI住宅を建てるメリット
SI住宅を建てることで様々なメリットが得られます。
- 建物を長持ちさせることができる
- 高い耐震性がある
- 様々な間取りに対応できる
- 2世代・3世代にわたって同じ住宅を受け継ぐことができる
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
建物を長持ちさせることができる
SI住宅では、建物の骨格となる構造躯体に耐久性のある素材が使われます。長期間にわたっても強い構造を維持することができるので、長く同じ家に住み続けることが可能です。
また、内装部分は構造躯体を分離しているため、経年劣化や損傷した部分だけを交換することができます。建物全体を建て替える必要もなく部分的なリフォームで住み続けられます。
高い耐震性がある
スケルトン構造は、地震力が構造全体に均一に分散されるように設計されています。そのため、高い耐震性ができます。構造部分は100年以上も長持ちする耐久性の高い素材が使われることも多いので、地震の多い日本でも安心して暮らせます。
様々な間取りに対応できる
内装部分と構造部分が切り離されているので、内装リフォームによって自由に間取りの変更が可能です。家族構成の変化やライフスタイルの変化に合わせて柔軟な調整ができるので、大規模なリフォームをする必要もありません。
2世代・3世代にわたって同じ住宅を受け継ぐことができる
SI住宅は、高い耐久性のある構造躯体が使われているので、長寿命です。大切に住み続けることで2世代・3世代にわたって同じ住宅に住み続けることもできます。
SI住宅を建てるデメリット
続いて、SI住宅を建てるデメリットについて見ていきましょう。
- コストが高くなりやすい
- SI住宅としてのメリットを実感できるまで時間がかかる
2つのデメリットについて解説していきます。
コストが高くなりやすい
SI住宅は耐久性の高い構造にするために建築コストがかかります。
SI住宅では、天井や床を二重構造にして空間を確保し、リフォームや配管のメンテナンスをしやすい作りになっています。
これにより、耐久性が高くなるというメリットがありますが、その分、建築コストが高くなりやすいです。
地震や火災、台風などの災害にも耐えられるような強さの家にする場合、さらに高額な費用がかかってきます。
長く住み続けられる家なので長期的に見ると高い初期費用もローコストとなる可能性はありますが、購入時の価格の高さに驚く方も多いでしょう。
SI住宅としてのメリットを実感できるまで時間がかかる
高い初期費用を使ってSI住宅を建てることになりますが、SI住宅としてのメリットを実感できるまでに時間がかかります。
耐久性や耐震性の高さは、災害への備えにもなるのである程度は実感できますが、様々な間取りに変更できて容易にリフォームできることなどは、新築から数十年経過しなければわからないメリットです。
建て替えをするよりもずっと安くリフォームをすることはできますが、新築時にはその恩恵を実感できないため、高い初期費用を支払うことを躊躇ってしまう方もいるかもしれません。
SI住宅なら税制面での優遇を受けられる可能性がある
SI住宅は、耐久性が高く、長く住み続けられる家なので、条件を満たすことで「長期優良住宅」の認定を受けることも可能です。
長期優良住宅の認定を受けるには、ライフスタイルの変化に応じて間取りの変更ができる「可変性」や強い地震にも耐えられる「耐震性」、快適に過ごせる「省エネ性」など様々な評価をクリアする必要があります。
しかし、条件をクリアして長期優良住宅に認定されると、税制面でのメリットをたくさん受けられます。
例えば、住宅ローン控除の限度額が引き上げられたり、固定資産税の減額適用期間が延長されます。また、資産価値も高まるので、将来売却しなければならない時に高く売れる可能性もあるでしょう。
申請・審査を受けるためには、審査料などの費用負担もありますが、長期優良住宅で多くの優遇措置が受けられます。SI住宅を建てる際には、長期優良住宅の認定をとるかどうかも検討してみましょう。
まとめ
SI住宅は、1つの家を何世代にもわたって受け継ぐことができるほどの耐久性がある家です。自由に間取りの変更もでき、建て替えよりも安い費用でリフォームができます。
柔軟に住み心地を変えられる家づくりをしたい方は、SI住宅を建てることも検討してみましょう。